ユーミンで英語チェック<13> 目的格の関係代名詞・関係副詞when
室長兼講師結城が長年ファンのユーミン(荒井~松任谷由実)の曲の歌詞からピックアップして英訳、ポイント文法のチェックをしています!
今回は23枚目アルバム「DAWN PURPLE」の最後の「9月の蝉しぐれ」の冒頭、♪「ありがとうと云える日 来ることなんてないと思っていた」(作詞作曲:松任谷由実 1991年「9月の蝉しぐれ」より引用)。
便宜上「私はあなたに『ありがとう』と言える日が来るとは思ったいなかった。」とします。
これを、「日」を「物」として前置詞on の目的語「その日」という名詞扱いで2文に分けると、
I didn't think the day would come. (私はその日が来るとは思っていなかった。)
I can say to you, "Thank you ." on the day.(私はその日あなたにありがとうと言える。)
先行詞をthe day として、関係代名詞を使って1文にすると、
I didn't think the day on which I could say to you,"Thank you." would come.
= I didn't think the day which(that) I could say to you,"Thank you."on would come.
=I didn't think the day I could say to you,"Thank you." on would come.<関係代名詞省略>
また、「日」を「その日に(=その時)」という「時」を表す副詞としてとらえて2文に分けると、
I didn't think the day would come. (私はその日が来るとは思っていなかった。)
I can say to you, "Thank you ." then.(私はその時あなたにありがとうと言える。)
となり、この場合関係副詞when(that)を用いて1文にすると、
I didn't think the day when(that) I could say to you,"Thank you." would come. となります。
when節を後ろに廻して、I didn't think the day would come when(that) I could say to you,"Thank you." という場合もあります。
先日のNHKFM「Yuming Chord」の「昆虫特集」最後にかかっていた曲、遠い日の恋が蘇る切ないモードがこの晩夏の時節の空気感を絶妙に醸し出している、好みの渋路線曲の一つです!
ちなみに、「しぐれ(時雨)」は秋の末から冬の初めごろに、降ったりやんだりする小雨。
「蝉しぐれ」は、多くのセミが一斉に鳴きたてる声を時雨の降る音に見立てた語。何とも美しい日本語ですね。英語ではchorus of cicadas など。蝉=cicada です。
シンプル例文
「ケンは彼女に初めて会った日を覚えている。」
Ken remembers the day when he first met her.<関係副詞で>
=Ken remembers the day on which he first met her.<関係代名詞で>
=Ken remembers the day which(that) he first met her on.<〃>
=Ken remembers the day he first met her on.<関係代名詞省略>